雑が喰おう

きまぐれ暦@星新一

 ショートショートではなく、昭和四十五年の頃から昭和五十年の秋頃に書かれたエッセイをまとめたもの。エッセイとは筆者の思いや考えが物語として間接的にではなく、言葉として直接読み取れるものであるから、自分は結構好きだったりする。しかし、誰のエッセイでもいいというものではなく、やはり、著名人のエッセイを好んで読む。それは、無名の人のエッセイを読んでも感情移入しにくいからだ。何の事前の情報もないからだ。だからこそ、あまりにも無名すぎる者へのエッセイやコラムの依頼はこないのである。あたりまえか。  以前星新一先生のだれかさんの悪夢読了として書いた感想で自分は、

星新一先生はSF作家というよりも、社会を切るというか、嫌味などを盛り込んでる節が見えるのだが、それをSFというジャンルでカモフラージュしているようにも見えるんだよね。

 と書いたのだが、今回読んだきまぐれ暦の中の『SFと寓話』という箇所で、寓話と意図して書いているものはないという。少なからず、頼まれて書いたことはあるが、どれも話としてすぐに忘れられてしまうだろうというようなことも述べられている。
 これは目から鱗である。物語として突き詰めて書いたからこそ。面白い物が出来るというのである。なるほど。
 また、この本によってまた良い言葉を知った。付箋も九枚つけている。六十数編ほど収録しているんだけどね。今回読んだ自分の場合はそれくらい。以前や今後は解らない。だから面白いのかもしれない。
 そして、この本の中で何より一番の目玉は星鶴であろうと自分は思う。知らない人はそれを知るためだけに購入するのもいいかもしれない。星新一先生の本は古本屋に行けば簡単に手に入ると思うしね。

きまぐれ暦
星 新一

新潮社
1979-09
売り上げランキング 


Amazonで詳しく見るby G-Tools

スポンサード リンク

スポンサード リンク

»関連してそうな記事