雑が喰おう

日本住所不定

 俺は男としてカッコええと思う人が四人くらいます。その一人に、三代目魚武濱田成夫という人がいます。現在その人は、一ヶ月に一回、日本中を引越ししまくっています。
 八年前にも、彼は東京中を引越ししまくる芸術を行いました。そのときは、一年とちょっとで、十三、四箇所に一ヶ月間づつ住みました。現在は、その東京住所不定のヴァージョンアップという感じで日本中を引越ししまくり、住んでいるのです。日本住所不定です。
 俺はその生き方に憧れます。
 俺は、やりたいことや夢を合わせると、十二、三個は軽くありますが、その中に、似たようなものがあるからです。それは、今みたいな寒い季節には南の町へ、逆に暑い季節には北の町へ。春やには、次の町を目指してみたり、その町々の季節を楽しみながら過ごしてみたり、そういうふうにして一年を過ごしたいと思っています。出来れば、何年も気が済むまでやっていたいです。
 しかし、そんな話を人にすると、「アホかお前」と言われます。なぜかと聞き返せば、大抵こう言われます。
「そんなことで食っていけるわけがない」と。
 そんなこと言われても俺を納得させるだけの理由になんかはなりません。なぜならば、既に前例があるからです。
 確かに、それは夢みたいな話かもしれません。しかし、さっき言ったように、三代目武濱田成夫はやっています。前例がある以上、不可能ではないですし、前例がなくとも、不可能なことなんかじゃありません。ただ、やるかやらないかだけなのです。だから俺はいつかやってやろうと企んでいます。
 彼、三代目魚武濱田成夫の言葉に次の言葉があります。
「俺は路上がリングに見えます。あなたはどうですか?」
 俺は最近こう思うようになりました。
「俺も路上がリングに見えだしました。そろそろ始まりのゴングが聞こえてきそうです。」

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