雑が喰おう

日本国民の給与手取額が平成25年1月1日から減ることになります

ビジネスパーソンの私たちにとってなじみのある税金といったら、消費税、自動車税、住民税、固定資産税、所得税といったところでしょうか。
最近は、消費税率引上げの是非を政治家たちはテレビや新聞等々で言っています。
消費税が上がれば、生活に直ちに影響がでてきますので、みながその動向に注視しているでしょう。

ところで、その裏であっさり成立した法案により私たちが納める税金が増えることになったのをご存じのかたはどれくらいいるでしょうか。

成立した当初は多少話題にもなり聞いたことがあるかもしれませんが、実際に施行されるのは、平成25年1月1日からですので、忘れてしまったかたもいるのではないでしょうか。

実は、所得税率が上がり、平成25年1月分給与から私たちの給与の手取額が減少します。

なぜ手取額が減るの?

残高残高 / june29

正確には、税率が上がったわけではなく、『東日本大震災からの復興のために施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成23年法律第117号)』の施行が平成25年1月1日からで、その中で、『復興特別所得税』という名で、通常の給与から源泉される所得税とは別に、一律2.1%の復興特別所得税が乗じて計算されることになりました。

また、この復興特別所得税は所得税の源泉徴収義務者が所得税と併せて源泉徴収することになりました。
したがって、毎月給与から通常の所得税と一緒に復興特別所得税も源泉されますので、私たちの給与の手取額は減少することになります。

一律2.1%の復興特別所得税が乗じて計算ってどうやるの?具体的にいくら?ってか乗ずるってなに?足すの?

復興特別所得税の税率は一律2.1%です。
この税率は通常の所得税のように、給与の総支給額から社会保険料等控除額を差し引いたあとの課税対象額に対して税率を当てはめて計算するのではなく、通常の所得税との合計税率を乗じて計算されます。

具体的には、『支払金額等 × 合計税率 = 源泉徴収すべき所得税及び復興特別所得税の額』です。

合計税率の算出方法は、2通りありますが、給与としてもらっている私たちビジネスパーソンの場合は以下の通りです。
合計税率 = 所得税率 × 102.1

とはいえ、月給で給料をもらっている場合、給与担当者は源泉徴収税額票を基に所得税を源泉しているでしょうから、もっと具体的に現実的な金額を算出してみましょう。

平成24年12月の給与明細が、総支給額:200,000、社会保険料等控除額:30,000、課税対象額:170,000、扶養親族等の数:1人の場合で見てみます。

月額表1

平成24年分源泉徴収税額表の月額表で、その月の社会保険料等控除後の給料等の金額が169,000~171,000且つ扶養親族等の数が1人の場合の所得税額は、2,030円となっています。

これが、平成25年分の源泉徴収税額表の月額表の場合、2,070円となっています。

月額表2

画像が平成24年分と平成25年分で若干違うのは、国税庁のウェブサイトで提供されている平成25年分の源泉徴収税額表がこの記事を書いている時点で、Excelデータしかなかったためです。

この場合の差額は40円でした。
賞与をのけて、給与だけで見た場合、年間で、40円 × 12ヶ月 = 480円 負担増になります。

負担額は500円弱だろ?別にいいんじゃね?

はい、まさにその通りです。
この復興特別所得税はあくまで東日本大震災を受けての復興たまの施策を実施するために必要な財源として確保するために増えた税金ですので、文句はいえないかもしれません。

しかし、ただでさえ、毎回のように上がっている社会保険料率、厚生年金保険料率に加えて、今回の復興特別所得税率はワーキングプアの私にとっては大変痛い増税となります。
また、先述の具体例の場合、負担は500円増ですが、人によっては月額負担額が1,000円増という場合もありますので、国税庁で公開されている源泉徴収税額表で事前に確認しておくことをお勧めします。

給与明細には復興特別所得税って欄ができるの?

給与明細書
給与明細書 / chiaki0808

恐らく、平成25年1月分の給料明細を見ても、復興特別所得税という欄は設けられていないことでしょう。
これは、上述のように、復興特別所得税は通常の所得税と一緒に計算されるためによるものです。
従業員に周知されていない場合、ただ単に「今月の所得税は多く源泉されたなぁ」と思うくらいかもしれません。中には総務や経理、給与担当者に問い合わせがあるかもしれません。
もし、給与担当者の方がおられましたら、事前に周知させておくのもいいかもしれません。

また、同じように、年末調整においても所得税及び復興特別所得税の合計額により行いますので、別途枠が設けられるわけではないようです。

お前がいうほど復興特別所得税って大したことなさそうなんだけど?

はい、そうかもしれません。
増税といっても大した金額ではないかもしれません。
ただちょっと、預金の預入利息も減るだけですしね^^

は?銀行の預金利息が減るとか、所得税に関係ないだろw

通帳繰越
通帳繰越 / yto

残念ならが、銀行の預入利息にも影響がでてきます。
普段は気にならないかもしれませんが、私たちの資産を預けている銀行の預入利息は、予め国税と地方税が差し引かれた金額が通帳に印字されています。

具体的には、国税15% + 地方税5% = 源泉徴収税率20% です。

銀行口座に800円の預入利息が入っていた場合、200円の所得税(国税15円+地方税5円)が源泉されたあとの金額が通帳に記帳されているのです。
つまり、実際は1,000円の預入利息がついていたのです。

これが、復興特別所得税が課税されるようになる平成25年1月からは、
復興特別所得税分 = 15%×2.1% = 0.315%
国税 = 15%+0.315% = 15.315%
地方税 = 5%

税引き前の利息が100円だった場合、
1,000 – 15.315% – 5% = 口座に入ってくる預入利息 ですので、
1,000 – 153 – 50 = 797

このように、銀行の預入利息にも影響がでてきます。

給与の手取りが減るのと、銀行の預入利息の他に影響あるの?

通常の月給で働いている場合、大きく影響するのは以上です。
複数の職場から給料をもらってたりするいわゆる、乙欄の人や、収入が1,500万を超える確定申告が必要な方などは別途影響がでてきます。

今回のこの復興特別所得税の新設は、国民に直ちに影響がある法律ですので、もっと周知するべきだったのではないかと思います。
とはいえ、給与担当者や経理担当者には税務署からの案内があり、なおかつ平成25年分の源泉徴収税表でもその旨が記載されていることでしょうから、源泉徴収義務者である会社側に周知を依存しているのかもしれません。

最後になりますが、この復興特別所得税は期限付きであり、平成25年から平成49年までとなっています。
消費税率の引上げに世間が注目していますが、既に政府は取れるところから取るようにしているようです。

参考サイト等

特に給与・経理担当者のかたは、国税庁の復興特別所得税関係(源泉徴収関係)にある「復興特別所得税(源泉徴収関係)Q&A」に眼を通しておくことをお勧めします。
申告所得税・源泉所得税関係 租税特別措置法通達逐条解説〈平成24年版〉

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