雑が喰おう

食事代が医療費控除の対象になるとき・ならないとき

食事代の医療費控除の判断

療養中における食事代について、それが医療費控除の対象となるか否かを考えた時、少し混乱しませんか。

落ち着いて線引となるところを把握しておけば問題ないでしょう。

入院時の食事代

基本的に入院時の食事代は医療費控除の対象となります。

病院に支払う入院患者の食事代は、いわゆる入院費用の一部であり、入院の対価として支払われるものですので、通常必要なものに限り、医療費控除の対象となります(所得税基本通達73-3)。

ただし、医師の判断などではなく、自己都合によるメニューの変更(特別食や特別食加算)の場合は、医療費控除の対象となりません。

もちろん、出前を取ったり、外食したものも医療費控除の対象にはなりません。

また、付き添い人の食事代も医療費にはなりません。

自宅療養時の食事代

自宅療養時の食事代は医療費控除の対象外となります。

それがたとえ医師によるメニューの指定や指導があってもです。

これは、所得税法施行令第207条の医療費控除の範囲に食事代について規定されていないためです。

これについて、糖尿病患者が入院から通院治療に切り替わった後も入院中と同じ食事を摂るため、医師の指導を受けて給食センターに依頼した病人食に係る食事代について医療費控除の対象となるよう国税不服審判所に審査請求した事例がありますが上記理由により認められていません。

線引

以上のことから、療養中の食事代が医療費控除の対象となるか否かについて一番かんたんな線引は「入院中か否かということです。

入院中だから外食費も医療費だ♪という馬鹿な考えを持たなければ、線引はそれで間違うことはないでしょう。

ではなぜ、混乱が生じるのか。

それは同じ食事内容でも対象、対象外と別れてしまうことに加え、健康保険制度や医療費助成事業も関係しているのではないかと思います。

混乱する要因

健康保険による食事代の給付

全国健康保険協会(協会けんぽ)加入者が保険医療機関に入院した場合、療養の給付とあわせて食事の給付が受けられます。

そのため、入院費の清算時に支払う食事代は、標準負担額だけが請求され、残りは協会けんぽが療養費と合わせて医療機関に支払ってくれます。

国民健康保険(国保)でも考え方は同じです。

ここで支払った食事代が医療費控除の対象となる医療費の食事代です。

子ども医療費助成事業の対象とならない

地方公共団体によって差はありますが、乳幼児または小学生までの児童が病気などで医療機関を受診した場合、保険診療の自己負担額を助成する制度があります。

しかし、健康診断・予防接種等保険外診療や入院時食事療養費標準負担額については、助成対象外としていることが多いでしょう。

そもそも、窓口負担すべき医療費について、地方公共団体が支払ってくれる制度なので、「医療費がかからないはずの児童なのに、食事代を支払わなければならになんて!病院に聞いても適用外というし困った!」というのがおかしいわけです。

保険外診療

また「保険外診療」という言葉も混乱の原因でしょう。

保険適用外でも医療費控除の対象となる医療費はあります。

たとえば薬局で購入した市販のかぜ薬も健康保険は適用外ですが、医療費控除の対象です。

ほかにも、出産のための入院費は健康保険は原則しようできませんが、医療費控除の対象です。しかし、健康保険による出産一時金の支給がありそれを差し引いたら結局不要だったとかということもありえます。

総括

これらのことがなんとなく知っているけれど、詳しくは知らないまま。
そのため、入院時における食事代についてそれは医療費なのか否かという問題が保険適用か否かという問題と混同して混乱するのではないでしょうか。

似たような言葉や制度のため混乱してしまいがちですが、落ち着いて確認して損のない手続きができるようにしたいです。

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